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風景とくらし

           

家づくりでは敷地を探すのはとても大変です。
(2014年5月9日初掲載、加筆等をしています。)

夕景1


この風景は2014年5月7日に長崎市野母町にある母の家の縁側から撮影したものです。

海の見える土地で

毎日とは申しませんが、季節によりこういった景色が家の中から見えるというのはこれはこれでとても幸せなことだと思います。
もともと漁師町のど真ん中で台風などの風があたらないように密集した集落で暮らしていたのですが、こちらの土地に縁があって家を建て替えることになりました。

景色の見えない敷地

以前の家は集落のど真ん中にあって景色はまったく見えませんでした。
ただとても便利な場所で北側の風があたらない温かいところでした。

新しい土地

新しい土地は野母の中では不便な場所ですし冬の風もすごく強く以前の土地と比べれば洋服1枚分くらい寒く感じます。
しかし風景だけはすばらしいそんな土地です。
そんな地域にありながらも、この敷地には利点もあります。それは東側と南側に小さな山があること。
これまでも何度か台風が上陸した野母崎地区においては万全な台風対策は欠かせません。
その台風を遮ってくれるのか南側の山となります。その高さと位置は絶妙で台風の風はブロックしながら冬場の低い太陽高度でも山が昼間の暖かい日光を遮ることはないのです。

敷地と建築

ただ、一般的に景色のいい土地というのは建築には厳しい自然環境であることも事実。
そんなときは建築というハードウエアを工夫して自然環境と共存する方法を考えなければなりません。
もし、台風という自然を相手にするならば構造は鉄筋コンクリート造に限ります。もちろん他の構造でも対応はできますが、住宅においては室内での安心感という点では鉄筋コンクリート造にまさるものはないでしょう。
ただ、台風などの強風が当たらない土地であれば他の構造のほうが良い場合も出てきます。

まずは一生を過ごすのに快適な環境の土地を見つけること。
そしてその土地の何を最優先で重視するかを決めます。
それを実現するための最適なプランが計画され、その計画を具現化するために最適な構造形式を見つけ出すこと。

通常のハウスメーカーではそれぞれに構造はほぼ固定されていますのでそのようなアプローチは難しい。

私達のような設計事務所でなければできないことなのかもしれません。


               

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