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階段をたのしもう-鉄骨階段編

           

鉄骨製の階段

鉄骨製の階段だからといって鉄骨造のものではありません。
建築基準法で規制がないかぎり木造でもRC造でももちろん鉄骨造でも使用することができます。
すっきりとして軽い感じの階段がほしいときには第一候補になります。
また螺旋階段にも適しています、


グレーチング階段

ガレージハウス的な鉄骨造住宅で踏板を透ける階段をつくりたいとのご希望があり、設計しました。
ガラスの段板も検討しましたが、安全性を考えると強化の合わせガラスとなるため高価になりすぎたためグレーチングとしました。
鉄骨のササラは両側階段型(稲妻型)としています。このデザインは簡単に作れそうに見えますが、実際には踊り場の鉄骨をどう組むか、また、ササラの高さが厚くになりますとボテッとなりせっかくの形が生きなくなりますので意外にむずかしいものです。
グレーチングの段板は専用のものがあるので利用しやすいのですが、裸足であるくと足つぼマッサージ的でとても痛いのが難点ですが、オーナーによりますと慣れちゃうそうです。
ただ、グレーチングは厚い亜鉛メッキが施してあるので足を切ってしまうようなことはありませんが、鉄骨でシャープさを出すためにエッジを出すのはとても危険です。

螺旋階段

螺旋階段といえば鉄骨が第一候補となります。
鉄骨階段は高齢者には優しくないように思われがちです。
しかし、中心に近いほど断幅はせまく、外側ほど段の幅は広くなります。
言ってみれば中心にちかいほど急な階段となり外側はなだらかな階段であるということです。
建築基準法では住宅の螺旋階段のばあい、内側の柱面から30センチの部分で15センチが確保できればOKです。
たとえば直径90センチの螺旋階段、柱の直径が17センチ弱で15分割するとして内側から30センチのところで踏面幅が16センチ程度ですが、外側から30センチのところで24センチ位になります。螺旋階段は蹴上が高くなりがちですが、たとえば22センチの蹴上として、蹴上22センチ、踏面16センチであれば法的にはOKですが、54度とかなり急な階段です。
同じ階段でも外側から30センチのところですと階段の勾配は42.5度となりなだらかな階段と感じるようになります。
そこが螺旋階段の面白いところです。省スペースですしデザイン的にも魅力的です。

RC造+RCスラブ階段

こちらはリビングに設置した階段です。通常はできるかぎり省スペースで検討するのですが、今回はオーナーさんのほうから階段を有意義に使えないかとの希望がありました。
できれば階段で子供と並んで本が読めたりテレビをみたり・・・そんな感じのイメージでした。もちろん階段の勾配はなだらかなものにと・・・。そうすると踊り場が必要になります。
となりますと、踊り場下は人がきちんと立てる高さにして有効に使いたくなるのが設計者。するとこんどは踊り場もちょっとしたスペースとして利用したいと。このあたりの掛け合いみたいなものがとても有意義で楽しいのです。

具体的に見えたほうがいいですね。
こちらがパースになります。


1階から吹き抜けの天井ま貫いた階段横の大型の本棚です。気になる本を手に取ったらその場で階段に腰掛けて本を読む。だれかが階段に座っていても上り下りが出来る幅広の階段。
踊り場も子供のリビングとなりました。
もちろんデザインにもこだわり小さめのササラ梁2本のスケルトンとしています。手摺は子供さんが大きくなるまではネットを張って使用していただいています。


鉄骨造+鉄骨階段

こちらはストレート階段です。やはり2本の小さめのササラ梁でささえた階段です。
できるだけスッキリ見えるように段板を薄く見えるようにデザインしています。
こういう場合にチェッカープレートという凹凸のある鉄板でつくることが多いのですが、住宅の中では足ざわりはいいものにしたい。
こちらのフローリングはパイン材の35ミリの無垢材ですので階段にベニヤなどは使用したくありません。そこで選択したのはコルク材です。
前出の螺旋階段と同じデザインの段板を採用しています。

外部用鉄骨階段

こちらは屋上にのぼるための鉄骨階段です。
通常は両側にササラ桁のある無骨なものが多いのですが、もっと軽やかでスッキリしたものにしたくてキャンティレバー式の階段をデザインしました。
時間を選べば素敵な影も浮かび上がります。
               

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