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じかんのちそう

           

「じかんのちそう」という長崎アートプロジェクトのひとつに参加しました。

『長崎市野母崎地区を舞台に「エイジング(歳や時間を重ねること)」 をテーマに取り組むアートプロジェクトです。』
と「じかんのちそう」の説明サイトに書いてあるとおり、私が生まれてからずっと住んでいる野母崎が舞台ということで、このプロジェクトを見つけたときにすぐに申し込みました。


『長崎アートプロジェクト「じかんのちそう」とは』

野母崎とは

野母崎とは長崎半島先端にある権現山下に位置する地名であると同時に、昭和の大合併の際に樺島村、高浜村、野母村、脇岬村の4つの村が合併して「野母崎町」になった際の呼び名でもあります。
僕は野母崎町野母地区で生まれ育ち、ずっと野母を拠点として今も事務所を置き、暮らし生活している場所です。
野母崎の詳しい説明はいずれブログでご紹介することもあると思いますが、簡単に僕の印象をお伝えするとすれば陸続きの利便性をもつ島暮らしのような生活が出来る場所。
まさしく「半島」で地理的にも文字通りはんぶんくらい島のような場所といっていいのかもしれません。

その野母崎を舞台とするアートプロジェクトへの参加募集を見つけたのでよくわからないまますぐに応募したのでした。
申し込んだのはVIDEOTAPEMUSICさんがリーダーの「まだ見ぬ野母崎の音楽プロジェクト」で2020年8月のことです。

コロナ禍の影響

ちょうどコロナウイルスが問題になった時期と重なってしまったため、VIDEOTAPEMUSICさんともほかのプロジェクトメンバーとも顔を合わせることもなく始まりました。
どのようにしてつくっていくのかも、どのように参加していいのかもわからないまま月日が経ち、そのうち郵送でひとつの「お題」が与えられました。
そのままどうしていいのかわからずにいると次のようなメールが届き

----お題のメッセージ転載----

「身近な好きな風景」の映像(と音)の動画を送付いただきたいのですが、
受信がまだ確認できていない方に送付しております。

長崎市が管理しているファイル共有ソフトのURLを送付いたしますので、
動画をアップロードいただければと思います。

・映像は30秒以上で、できれば音も一緒に収録
・なぜその場所で撮ったのか、短くてよいのでコメントも添えてください
・提出期限は9/30(水)です

----ここまで----

「身近な好きな風景」の映像と音。
改めてお題と向き合います。

ただその映像をどう使うのかとか、コロナ対策で直接会えない状況では具体的に示して貰う機会がないので本当に困りました。

「身近な好きな風景」の映像と音。

なるほど、この町に住んでいると身近なところに「好きな風景」が満ち溢れています。

どんな映像を送ればいいのか良くわからない状況でしたが、とりあえず「好きな風景」をスマホで録画して送ってみることに。
出してみてダメだったら撮り直しの指示があるだろうし・・・。

しかしどこを切り撮ろうか迷う迷う・・・。結局、いいのかどうかわからないまま映像をアップロードしてみました。


つぎつぎと与えられる「お題」

すると次の「お題」とともに、前回提出した映像に対してVIDEOTAPEMUSICさんから個別に丁寧な感想が添えられた書類が郵送されてきます。

その感想文を励みに次のお題にチャレンジするという繰り返し。
このあと「お題」が数回与えられながらプロジェクトは進んでいきます。

そのおかげで忘れていた野母崎を再発見することもありました。

最後のお題

最後のお題はVIDEOTAPEMUSICさんがつくった短い音楽に合わせて、楽器でもなんでも構わないので演奏した映像を送ってくださいと・・・。

楽器、あります。ギター、ウクレレ、ピアノ、リコーダー、音楽をやっている妻に借りればちいさなハープをはじめ、いろんな楽器が・・・。
しかし僕が少しでも練習したことがあるのはギターだけ。なんと50年も前のできごとでほんの少しだけ。あとはフォーク世代なので、高校くらいまではコードでジャカジャカ鳴らすくらいのことしかできなくて。で、高校の入学祝いに叔母からいただいたギターの弦を張り替えて弾いてみました。見事なくらい指が動かない。アルペジオくらいはまだ出来るかと思ったけど、間違わないように弾くなんてとんでもなく難しくましてや音楽に合わせて弾くのは至難の技でして。それでも必死に頑張って今の僕に出来るせいいっぱいの演奏を録画して送りました。

サンプル映像

そんなわけで「お題」の映像をすべて送って我々メンバーのオシゴトは終了。
あとはVIDEOTAPEMUSICさんがどのような映像と音楽に作り上げるのかを待ちます。

そして送られてきたサンプル映像を見せていただいて・・・。

素敵な映像と音の作品に生まれ変わっておりました。
ただ、必死の形相でギターを弾く姿がおもしろかったようで、ちょっと僕の顔の出番が多かったように感じたので、そのあたり減らしてくださいとリクエストさせていただきました。

展覧会

2021年春
ほかのプロジェクトも含めて「じかんのちそう」の展覧会が催されることになりました。
コロナウイルス対策のため延期、その延期された展覧会もまたできなくなり、結局のところ作品はお蔵入り、日の目を見る可能性はなくなりました。

しかし、その後も参加アーティストやディレクター、キュレーターのみなさんは何らかの形で発表する方法を模索してくださっていたようです。

長崎文化時間『じかんのちそう』オンライン展覧会

そして作ってくださったのがこちらです。
最後の3分くらいで「まだ見ぬ野母崎の音楽プロジェクト」の作品が紹介されています。


               

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